CURATION
2020/04/25
不動産の開業は自宅でもできる?自宅で開業するメリットとデメリットとは?
不動産事業を始めるときには事務所を用意することが必要ですが、賃貸するとかなりの費用がかかってしまうことは否めません。個人で独立開業したい場合には費用を抑えるために自宅を使えたら良いのにと思うこともあるでしょう。
不動産の開業は事務所物件を手配せずに自宅を使ってできるのでしょうか。そのメリットとデメリットについて理解して、どうすべきかを判断できるようになりましょう。
自宅を事務所にすることは可能か
宅建業法によって不動産仲介業などを行う事業を行うには免許を取得しなければなりません。その要件を満たしていれば開業することはできますが、自宅で開業するときには事務所要件が問題になる可能性があります。
自宅を事務所にすること自体には問題はなく、賃貸生活をしている場合でも事務所として利用することが認められていれば開業可能です。ただ、事務所要件を満たす仕様でなければなりません。
例えば、表札があること、応接スペースが確保されていること、事務スペースが用意できていることなどが必須条件になっています。自宅を事務所にするときには要件を満たすかどうかを見極めることが必要です。
自宅で開業するメリット
自宅で開業するメリットとして代表的なものが三つあります。それぞれのメリットについて詳しく説明するので魅力を把握しておきましょう。
事務所物件を手配する必要がない
自宅で開業すると事務所物件を手配する必要がなくなります。事務所として適切な物件を不動産会社と相談しながら探す労力を削減できるでしょう。
また、事務所物件の契約や設備工事などにかかる費用の負担をすることも、毎月賃料を支払うことも必要ありません。開業や経営にかかる労力も費用も削減しやすいのは自宅で開業する大きな魅力です。
通勤する必要がない
通勤する必要がないのも自宅で開業するメリットです。例えば自宅の一階を事務所にして二階に住むようにすれば階段を下りるだけで仕事場に出られます。
通勤時間が実質ゼロになるという魅力もありますが、顧客が全くいないときには階段を上って居住スペースでくつろぐことも可能です。洗濯などの家事をしながら働くことも、食事を仕事の合間にも気軽に取ることもできます。
節税できる可能性が高い
自宅で開業すると節税もしやすくなります。事務所として使用している部分については家賃、光熱費、インターネット料金などを事業経費として扱うことができるからです。
車も自家用と事業用で兼ねてしまうと維持費やガソリン代なども按分できます。適切な按分をしないと脱税になるので注意しなければなりませんが、必要に応じて税理士を頼って最適なやり方を提案してもらうことも可能です。
自宅で開業するデメリット
自宅で開業するのにはデメリットもあります。事務所を別に手配するのと比べてデメリットになる三つの点を確認しておきましょう。
リフォームが必要なことが多い
自宅として利用してきた家をそのまま事務所と兼用にできることはあまり多くはなく、開業するときにリフォームを必要とすることがほとんどです。
事務所要件を満たすためには居住部分を通らずに事務所に行けること、応接室や執務室が居住部分と独立していることなどが求められているからです。リフォームの費用がかかることに加え、生活の仕方も少し変えなければならなくなるのはデメリットでしょう。
公私の区別が難しくなる
自宅と事務所を同じ建物にしてしまうと公私の区別が難しくなるのもデメリットです。顧客対応が日中には必要になるのは確かですが、それ以外の事務作業などはいつやっても構わない状況になります。
なんとなくダラダラとしてしまって夜中に作業をすることになったり、顧客が来ていないと気が抜けてしまって眠ってしまったりすることも少なくありません。仕事とプライベートのメリハリがなくなってしまうという問題が生じる可能性がある点は認識しておく必要があります。
信用に問題が生じるリスクがある
自宅で開業すると顧客や取引先などからの信用に問題が生じるリスクがあることも理解しておくのが大切です。誰が見てもオフィスに見える事務所を用意して業務を行っているのに比べると、外から見ると自宅にしか見えないところで働いているのは本当に信用しても良いのかと思われてしまう傾向があります。
住所的にも住宅街の中にあるよりはオフィス街にあった方が信用を得やすいのが一般的です。顧客からの信用の問題によって集客力が低くなるリスクがあるだけでなく、取引先を獲得しにくかったり、人材採用で苦労したりする可能性もあるので注意しましょう。
まとめ
不動産の開業は事務所要件を満たしていれば自宅でもできます。要件を満たすために自宅をリフォームする必要がある、信用に関する悩みが生じやすいといったデメリットはありますが、事業を始める上でメリットも多いのは確かです。
起業や経営のコスト、税金などを節約できる可能性が高く、自宅が事務所に直結しているので働きやすい環境も手に入ります。自宅で起業すべきかどうかはケースバイケースなので、独立開業してからどのような形で働いていきたいかをよく考えてから決めていただくのが良いでしょう。
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