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研修 不動産投資/提案/考え方 安川 亮介

2025/07/24

サラリーマン高所得者に向けた不動産節税提案研修ブログ

今回は、エージェント向けの社内研修として行った「サラリーマン高所得者へのワンルームマンション投資提案」について、実際のトーク事例や提案のポイントを交えながら詳しく解説していきます。

1. 節税ニーズの背景を理解する

今回の面談対象は、年収1,000万円超のサラリーマンの方。エンクレストのワンルームマンションを検討中とのことで、典型的な「所得税の節税ニーズ層」です。

サラリーマンの節税には大きく2種類あります。

  • 所得税対策(主にワンルーム投資の赤字を活用)
  • 資産税対策(相続税や法人化に関わる対策)

多くのサラリーマンは「所得税対策」を求めて不動産投資に興味を持ちます。その理由は、源泉徴収により年収に応じた税金が機械的に引かれ、手取りが大きく目減りする構造にあります。

たとえば、年収1,000万円の方は社会保険と所得税で約300万円が差し引かれ、手取りは700万円前後。この税負担を不動産の赤字で調整し、課税所得を下げることで「払いすぎた税金を取り戻す」という構図になります。

2. 提案前に知っておきたい”よくある流れ”

高所得のサラリーマンが不動産に興味を持つ時、多くの場合すでに他社から新築ワンルームの営業を受けています。節税や保険代わりのトークで購入を促されており、彼らの”不動産に対する先入観”はすでに形成されています。

そのため、こちらが提案する際には以下のような対策が必要です。

  • 他社提案と自社提案の違いを明確にする(価格・運用目的・売却戦略)
  • “節税目的”のリスクを丁寧に説明する
  • 不動産は事業であり、長期の純資産形成が本質であることを伝える

3. 不動産節税は”おまけ”であるという伝え方

本来の不動産投資は”収益を上げる事業”です。節税はその副次的効果にすぎません。

「節税目的の投資は短期的」「資産形成目的の投資は長期的」

この違いを丁寧に説明し、お客様の視点を”今年いくら戻るか”から”10年後に何が残るか”に移すことが重要です。

4. 3つの購入パターンと比較

お客様が検討する物件や提案背景によって、以下のように分類して提案すると分かりやすくなります。

  1. 新築ワンルーム(業者販売)
    • 初期費用が少ない/キャッシュバックあり/物件価格が高め
    • 節税が目的になりがち
  2. 中古区分(仲介)
    • 市場価格に近く適正価格
    • 管理状態や立地が大事
  3. 一棟アパート(高額・高利回り)
    • 減価償却による節税効果大
    • 管理やリスクは自主管理要素が増える

5. 「借金力=不動産力」という考え方

高額納税者は信用力があるからこそ、融資を活用した不動産投資が可能です。

納税力 = 信用力 信用力 = 借金力 借金力 = 不動産力

このロジックを伝えることで、”節税したい人ほど実は投資適格者である”という前向きなメッセージが刺さります。

6. BS(バランスシート)を用いた資産形成の可視化

お客様が意識すべきは”キャッシュフロー”ではなく”純資産の積み上げ”です。

たとえば2,000万円の区分マンションをフルローンで買った場合:

  • 総資産:2,000万円
  • 負債:2,000万円
  • 純資産:0円

これが20年後にはローン返済により純資産2000万円になります。入居者がローンを払ってくれる仕組みの中で、オーナー自身は毎年100万円ずつ”貯金”しているようなもの。

7. 提案の流れ(ストーリー)

  1. お客様の目的ヒアリング(節税か、資産形成か)
  2. 不動産投資の本質の説明(収益事業であること)
  3. 減価償却や経費計上の仕組みを解説
  4. 区分 vs アパートの違いと特性を説明
  5. キャッシュフローと純資産の見える化
  6. 中長期的な売却戦略と引退後の活用方法
  7. 2物件同時購入のメリット(バルク戦略)

8. よくある質問と切り返しトーク

Q: 空室になったらどうするの? A: 管理会社による空室対策、好立地物件選定で空室リスクは最小化されています。

Q: 家賃が下がったら? A: 都市部の単身者需要増、インフレ傾向、供給制限により、家賃は今後も上昇傾向。

Q: 価格が下がるのでは? A: 建物価値は減少するが、土地の価格は上昇基調。ローン年数が確保できるうちは価格維持も可能。

Q: 管理費や修繕費が上がるのでは? A: 管理組合の計画と実績を確認し、透明性ある管理体制の物件を紹介。

9. 東京 vs 福岡の比較

利回りは福岡が約1%高い

  • 東京:価値は高いが利回り低め
  • 福岡:今後の成長余地と賃料上昇が見込まれる

お客様が「東京の方が価値がある」と感じていても、変化率と収益性においては福岡物件に十分勝機があります。

10. 提案のゴールは”顧客の人生設計”に寄り添うこと

節税だけの提案で終わると、1件で関係は終わってしまいます。資産形成のパートナーとして中長期の視点で提案できれば、2件目・3件目と継続的な関係が築け、紹介にもつながります。

また、60代以降の売却・ローン完済後のキャッシュフロー、年金との併用など、将来の資金計画まで一緒に描くことが信頼獲得への道です。

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