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BLOG 不動産独立 安川 亮介

2020/12/28

不動産仲介業の独立で必要な資金は?弊社が実際にかかった費用は?。

不動産で独立で必要な資金は?

『575万円~2,220万円』となりました。

弊社で実際にかかった費用は約700万円程度でした。


不動産仲介業で独立開業を検討中の方へ

不動産仲介業で勤務されている方でしたら、恐らく1度は自分で独立開業をしてみたいと思っている、もしくは独立開業するために不動産業界に入ったという方は沢山いると思います。

不動産の仲介業というのは、「買いたい人」「売りたい人」「貸したい人」「借りたい人」を繋ぎ契約のお手伝いをする事で高い報酬を得ることができます。

つまり商品を実際に仕入れる事がないので、比較的容易に独立をする事が非常に多い職種でもあります。

では実際に不動産で独立するにはどの程度の費用が掛かるのか以下を見ていきましょう。

会社設立費用

不動産のビジネスを行うには、

・株式会社

・有限会社

・合同会社

・合資会社

・個人事業主

と様々ありますが、今回は株式会社の設立についてお話したいと思います。

会社の種類についてはこちら

①株式会社設立にかかる費用(20万円~1,000万円)

【商号】会社の名前。自由に決めることが出来るが、あらかじめ類似する名前がないか調べて置くことが重要

【本店所在地】会社の住所

【目的】どのようなビジネスをするのか、現時点で始めるビジネスだけでなく将来的にやろうと思っているビジネスについても記載しておく事が重要です。

例えば不動産仲介業だけでなく、将来的な保有を考えているのであれば、賃貸業などを記載

弊社であれば、不動産賃貸業はもちろんの事、保険代理店業、不動産管理業、コンサルティング業、トレーニングジム業など未だ行っていない内容も沢山記載しております。

【役員】役員を複数名置く場合は注意が必要

【資本金・発行可能株式数・発行価格】特に制限はなし。資本金は1円でも可能。

【事業年度・株主総会】事業年度は1年以内、株主総会は事業年度終了の日から3ヵ月以内に召集する事。

【広告の方法】官報、新聞、ホームページから選ぶ。

定款の認証には以下の費用が必要です。

印紙代:4万円(電子認証の場合:2万円前後)

公証人の認証手数料:5万円

謄本の発行手数料:250円/1ページ

登録免許税:資本金の1000分の7、15万円以下の場合は15万円

不動産業を行う為の「事務所開設費用」(50万円~300万円)

会社を設立する際にまず必要になってくるのは事業を行う事務所です。

そして「宅地建物取引業」の免許を申請する際にはすでに事務所がある事が必須の条件となっています。

では事務所の設立にどのくらい費用がかかるのでしょうか?

【賃料の相場】

実際に住居用の不動産よりも事務所や店舗の賃料の方が高くなるのが基本です。

以下の様に変わってきます

・都心なのか?郊外なのか?

・駅近いのか?離れているのか?

・1階なのか、空中階なのか?

おおよそではありますが、駅前の一階に店舗を出すと賃料は1坪20,000円~40,000円

空中階(2階以上)だと5,000円~2,000円程度になってくると思います。

開業したての頃はなるべく坪単価10,000円を切るようなところでスタートし、ある程度資金に余裕が出てきてから駅前の好立地に移転することをお勧めします。

最初のうちは、会社のブランドや知名度もないので、駅前に店舗を出して飛び込みでお客様がやってくると言う事はありません。

自分の人脈やインターネットを使っての集客になるので、そこまで事務所に高い家賃を払う必要はないと思います。

今回はある程度都心の小さなオフィスを借りたとして、賃料が70,000円で計算します(10坪、7,000円)

1.敷金、保証金

6か月

2.保証委託料

1か月

保証会社を利用する際の費用です。

3.仲介手数料

1か月

4.前家賃

1か月

5.鍵交換費用

15,000円

【合計】

645,000円

さらに事務所は消費税がかかるので

709,500円とします。

弊社はある程度、事業の拡大を視野に入れながらのスタートでしたので、

・築年数は古く

・駅前ではないが都心部の空中階(飛び込みは見込めない)

・広いスペース(2フロアで約35坪)

月々約25万程度の賃料がかかっています。

事務所内総費用の見積もり

事務所初期費用

複合機(5万円~100万円)

家電量販店で購入する場合(5万円~20万円)程度に収まりますが、複合機というより単なるプリンターになります。

通常は家電量販店ではなく、大手メーカーや代理店を通してしっかりとした法人用の複合機を購入もしくはリースをする事になります。

複合機は単純に本体だけの価格ではなく、一枚当たりのカウンター料金にも注意しながら複数の見積もりを取って決定していく事になります。

いざ、不動産業を始めて1か月で何枚くらい刷るのかをイメージして購入しましょう。

ちなみに弊社は代理店から京セラTASKalfa 3253ci約70万前後を一括で購入しました。

パーテーション、ドア等(50万円~100万円)

・受付

・応接室

・執務室

通常の会社では上記をパーテーションで仕切る必要があります。

弊社は5階(約50平米)が不動産エージェントが作業をする執務室

そして3階(約80平米)がお客様をご案内する応接室2室とSTUDY MEETINGを行うセミナールームに分けています。

合計で4か所の工事をしました。

入口1か所、応接室2か所、セミナールーム1か所

金額としてはトータルで80万円程度かかりました。

さらに、ドアをすりガラスにする、オートロックをつける、などした場合では更に予算は上がっていくと思います。

やはり数社見積もりを取って、納得感のある価格で依頼するのがよいと思います。

電話・インターネット開設費(5万円~30万円)

・インターネット費用

・電話線工事費

上記が掛かってきます。

【インターネット】2万円~3万円

インターネット工事費は通常の家庭用と大差はないです(1万円前後)、しかしルーターは最低限のものを用意する事をお勧めします。

インターネットのスピードはそのまま生産性に大きく関わってきます。

弊社では最初、業者さんから貰った、ルーターを使用していましたが、ネットに詳しい人に速度について相談したところ

「化石みたいなルーターですよ」といわれショックを受けてすぐに購入しました。

1万円~2万円程度のルーターがあれば大丈夫だと思います。

【固定電話】3万円~30万円

現在では自宅に電話線を引いているひとは珍しいのではないでしょうか?

しかし宅建業を行う場合、必ず固定電話とFAXが必要になります。

弊社ではFAXは複合機を使っていますが、固定電話は3階に2か所(受付、セミナールーム)

5階に1か所、合計で3か所に設置しています。

事務所用の固定電話は家庭用のものと比べて少し高いです

新品 2万円~5万円

中古 1万円~3万円

お客様に見えるものでもないので、個人的には中古で問題ないのかなと思います。

そして電話線の工事費(2万円~10万円)が意外と高くなってくる場合があります。

受付に電話を置く場合、場合によっては天井裏から配線を持ってきて電話線をつなげる作業などが必要になってくるからです。

弊社では当初、2,000円程度の電子チャイムで対応してましたが、現在は電話を3階受付に設置し5階でも対応できるようにしております。

【デスク・椅子】(20万円~70万円)

こちらも電話と同様オフィス用品は家庭用品よりも少し高いです。

ざっくりとした概算ですが、デスクと椅子で(人数×3万円)程度かかると思っていただければと思います。

以外に椅子は個数を準備しないといけませんので、費用がかなり掛かってきますので注意が必要です。

社員5名、お客様スペース6人掛け2か所で約50万円ていどの費用を見ておけば大丈夫です。

【免許取得費用】140万円~180万円

不動産の免許を取得するには

宅建協会(ハトさん)

不動産協会(ウサギさん)

何れかの団体に加盟する必要があります。

費用としてはウサギのマークの不動産協会の方が若干安くなっています。

サービスについては、やはり福岡でも9割以上のシェアを占めているだけあって宅建協会の方が上と言えるでしょう。

物件を載せたり検索したりできるふれんずや、不動産を行う上で必要な書類等もハトサポでわかりやすく格納しており、弊社でも非常に助かっています。

ただあまり知られていいないのですが、協会に入る際に一定の政治組織にお金を収める必要があったり、さらに同じ支部に推薦者を2名用意しなければならなかったり、煩わしい部分があるのは否めません。

ウサギさんに関しても同様に政治組織への献金はあるみたいですが、弊社はハトさんで申請しましたので詳細は分かりません。

その他諸経費 (30万円~100万円)

印鑑・名刺・筆記具、お客様用のコップ、掃除機、冷蔵庫、観葉植物などのあげるとキリがないですが、すぐに必要なものとお客様や従業員が増えてきてから必要になるものが、ありますので、徐々に買い足していきましょう。

人件費、業務委託費(場合による)10万円~30万円

こちらは初期費用というよりランニングコストとしてかかってきます。

従業員の場合は毎月の給料だけでなく、社会保険料費、交通費、賞与など注意するポイントがいくつかあります。

業務委託費は最初は従業員を雇うよりは単発の費用なので計算しやすく費用も安く済む場合もあります。

税金の計算や事業の相談ができる、税理士への費用も年間で10万円~30万円程度かかります。

税理士への費用は毎月の顧問料と別に、年に1回の決算費用がかかるケースがあります。

営業維持費、自分への給料(240万円~320万円)

不動産ビジネスをスタートして実際に会社にお金が入るまでは想定してるよりも非常に長時間がかかると思っておいた方がいいかもしれません。

事務所を探し始めて借りるまで(1ヶ月)

法人を作り、不動産の書類などを作成し宅建免許が降りるまで(3ヶ月)

物件の売却の依頼を受けて媒介契約を結ぶまで(1ヶ月)

申し込みが入り契約、そして決済まで(2ヶ月)

上記をみても分かるように、6か月~8か月程度はかかります。

実際に弊社の場合では、2019年6月から動き出し、事務所を借りたのは10月、そこから免許が降りたのは2020年1月からでした。

きちんとした会社に売り上げが入って利益が出てきたのは翌年の2020年の10月頃からでした、スロースターター過ぎではありますが、それくらい長い目で事業を見ていく必要が有ります。

事業が軌道が乗るために当面の生活費や活動費は6ヶ月分は確保しておく必要があるでしょう。

ここまでの合計金額は?

上記の他にも、あげればきりが無いほど細かな費用が掛かってきます。

常に現金の出入りには気を配り、資金がショートをしないように管理をする必要があります。

サラリーマンの時は営業の数字ばかりを追えば済んでいたかたでも、自分で経営をすると数字の管理も大事な仕事になります。

今回は不動産仲介業を始める資金として『575万円~2,220万円』となりました。

自分でビジネスを始めるには沢山の費用や労力がかかります、しかしそれに見合うほどの報酬や、やりがいを得られるのも事実です。

RE/MAX Revo(リマックス レボ)では不動産独立の費用やリスクを抑える方法を発信しています。

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